・人がこんなに密集してモゾモゾ動いているのは、不自然だなぁと思う。どこで働いているかも知らないおじさんや、どんな食べ物が好きかも知らないお兄さん、趣味すら知らないおばあちゃんと、こんなに密着して、押し合っているなんて、やっぱり何かおかしい。第一、すごく疲れる。
・体は限りなく近いのに、心は限りなく遠い。名前も歳も、その人についてのことは何一つ知らない。知っているのは、歪んだ顔だけだ。
・その人にも、笑顔があるはずだ。その人にも、ストーリーがあるはずだ。その人にも、愛する人がいるはずだ。そう思うだけで、ほんのちょっと、ほんの一瞬、心は安らぐ。
・けれどもかかとを踏まれると、そんなものはどこかに吹っ飛んでしまう。相手を、人というより、邪魔なところに置いてあるタンスくらいに思っている自分がいる。蹴飛ばしたくなるのは、人じゃなくて、モノと思っている証拠だ。
・イエス様が満員電車に乗ったら、どうしただろう。きっと、彼らの渇いた心を潤しただろう。いや、その彼らには、僕もしっかり入ってるハズだ。そう思ったら、「神様、僕の心の渇きを潤してください。」と、お祈りしていた。
・「あなたがたは喜びながら救いの泉から水を汲む。」イザヤ12:3
・救いの泉から、水を汲み続けたい。なんだか、とても喉が乾く、夏の夜だ。
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