2016年2月16日火曜日

理想と洞察力

・理想を持つことは、いいことだ。理想を携えて、一歩一歩前に進むことは、活力になる。理想はエネルギーを生む。こうなりたい、あのようになりたい。その強い思いは、人を変え、組織を変える。

・一方で、理想は暴力的になることがある。野放しの理想は、手綱を離した馬のようなもので、どこに走って行くのかわからない。それを制御するエネルギーが必要なのだ。理想はエネルギーを生むが、それと同時に、それを制御するエネルギーもまた必要なのである。

・その理想を操るエネルギーはどこに在り得るだろうか。その一つは「洞察力」であるように思う。現状をよく見て把握する力。自分の置かれている場所をよく見て把握する力。自分がどんな文脈に生きてきて、どこにいて、どこに向かっているのかを考える力。自分がどんな組織の中にいて、どんな人と生きていて、どんなものを任されていて、どんな召しの中に生きているのかを、知る力である。その力は先人への尊敬を生み、破壊的な改革を止める。忍耐を生み、じっと思考する時間を造り出させる。

・僕は今、その「洞察力」を養わねばならない。自分という包括的な人格が、どんな文脈の中に行かされているのかを、よく「洞察」しなければならない。そこに、自分の召しを見出していく。色々な道が開かれ、色々な道が閉ざされる中で、自分がどこにその一歩を進めるのか。僕にはまだまだ、じっと思考する時間が必要なのだと思う。

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